データ中心思考の世界へようこそ
 

 不知爲不知、是知也

 もしあなたが、経営幹部、又は情報システム部門で責任ある立場にありながら、データ中心アプローチに関する知識を持たないまま、ビジネスシステムの戦略や方針を立てているとしたら・・・・

 もしあなたが、情報システムの技術者でありながら、データ中心アプローチに関して十分な知識を持たないまま、ビジネスシステムの企画や設計を行っているとしたら・・・・

 もしあなたが、データベースの設計に携わっていながら、データ中心アプローチやデータモデリングの知識やスキルが無いままに作業を行っているとしたら・・・・

 あなたが、プログラミング以外、教育を受ける事もないまま、IT業界で仕事を続けているとしたら・・・

 多分、あなたが作ったビジネスシステムは、
・加速度的に保守性が低下
・限りなく肥大化
・ほとんどの新たなデータ要求に、タイミング良く答える事が出来ず
・経営層、管理者層、業務現場の何れからも信頼を失い

 その責任だけを押し付けられて、頭を抱えて立ち往生しているのではありませんか?

 ソリューションとは、新たな思想・技術・スキルを習得することで実現するものであり、体力や精神力を消耗して実現するものではありません。

 中途半端な解説や概要レベルの知識では、何も実現する事は出来ません。
 先ずは、知らない事を知らないとして、虚心坦懐にデータ中心アプローチと言う考え方を理解してみませんか?
 あなたの悩みが、良い方向に解決される事になると思います。
 少なくとも、どうすれば問題が解決するかの方向性は、見つかると保証しましょう。

                    

 易経(繋辞上伝)に「易なればすなわち知り易く、簡なればすなわち従い易し」とありますが、データ中心アプローチと言う考え方は、実践以前に、理解が難しい概念かも知れません。
 Webを検索するとデータ中心アプローチの定義や説明は沢山出て来ますが、「業務に使うデータの流れや構造に着目し・・・」などと言われても「じゃあ実際問題、従来のやり方とどこが違うのか」と言うことが良く分からないのではないでしょうか。
 しかし、データ中心アプローチを理解する、その難しさの大半は、データ中心と言う物の見方/考え方が、物事をプロセス・工程・流れ・手順などで捉えようとする、私達の普段から慣れている物の見方考え方から、少しだけ変わっているからに過ぎません。
 人は、新しい概念に直面した時に、既知の知識を組み立て関連付けて、新しい概念を理解・把握しようとします。
 そう言う意味で、データ中心アプローチの物の見方を理解しないまま、外形的にデータ中心アプローチを従来技法の知識で理解しようとすると、従来からのシステム開発技法との間で、どこに違いがあるのか良く分からない状況に陥ることは珍しいことではないようです。
 従来のファイル設計(特定の目的(通常、ユーザインターゲースの実現)を達成するために必要なデータ項目を集めるやり方)と同じやり方で、データベースのテーブルレイアウトを作っているにも関わらず、無理やりER図を書いたことで、データ中心アプローチで開発していると主張する等はこの類だと思って間違いないでしょう。
 まあ、自分自身が、データ中心アプローチの考え方を理解できていないと、それを真に受けてしまっても仕方ありませんが。

 と言う訳でデータ中心アプローチと、従来技法の区別がきちんと付いていない貴方のために、このセミナーではデータ中心と言う物の見方を最初の30分でご理解頂きます。
 今まで皆さんがしていた「データ中心アプローチにするか否か」、「次のプロジェクトで採用する方法論は」、「開発技法の選定について」等の議論に、全く意味が無い事がお分かり頂けると思います。

 なお、データ中心と言う考え方をご理解頂いた上で、本セミナーは以下の内容で続きます。
 

  What  データ中心の考え方

 何が出来ていればデータ中心なのかと言う事についてご理解頂きます。
 データ中心アプローチを外形的に特徴付けているものは、何と言ってもデータモデルです。
 ER図などのデータモデルは、データベース設計の方法として一般的になっているので、「データベースを使っているので、これはデータ中心だ」とか、「データ中心技法なので、データモデルを描いてデータベースを設計せねば」などと、特に意識している訳では無いと思いますが、実は「データベースの利用」=「データモデルの作成」=「データ中心指向」と言っても問題無いでしょう。
 「何だ、それじゃあデータ中心アプローチなどと、何か特別な効果がある、ありがたい方法論かと思ったら、今の世の中で、システム開発プロジェクトを次々に破綻に追い込んでいる、ろくでもない開発技法の一つかよ」と、がっかりする必要はありません。
 確かに「データベースの利用」=「データモデルの作成」=「データ中心指向」ですが、データ中心と言う考え方がうまく伝わっていないために、データモデルが本来必要な(ビジネスを詳細に表現した)品質に達しておらず、結果的にデータベースが、今までのファイルシステムと大して違わないものになっているに過ぎません。
 それでは、データ中心アプローチの効果として唱えられてきたことが実現する訳がありません。
 この単元では、何を実現しなければならないのかをご理解頂き、その結果実現する効果を確認して行きます。

  How  データ中心思考開発

 データ中心と言う考え方が理解出来れば、当然ながらその特徴を生かしたシステム開発の方法に想いが至ります。
 正しく作られたデータベースは、ビジネスの要素とその関連に関するしがらみを、全てデータベース内で解決するものなので、システム開発諸作業の独立性を高め、多くの作業が並行して実施可能となり、並行作業によって、大幅な工期短縮が可能です。
 それらの解説を中心に、データ中心と言う考え方を前提とした場合、可能となるシステム開発のバリエーションの可能性についてご理解頂きます。
 よく、簡易言語やソースジェネレーター、画面などの生成ツールなどとの抱き合わせで、高生産性を主張するケースが見られますが、慣れない言語やツールを導入すると、却って生産性や品質を低下させる事になります。
 データ中心指向に従って、正しく作られたデータベースが実装されたなら、アプリケーションプログラムは、慣れた方法で実装すれば良いし、実装方法自体を目的に応じて複数採用したとしても何ら問題ありません。
 データ中心アプローチは、実装手段には関係無いので、データ中心で行くか、オブジェクト指向で行くかなど、言語・ツールを含め実装手段と同列に議論するでは無く、すべての実装手段の前提である事がご理解頂けると思います。
 

  Why  データベース

 なぜ、データ中心アプローチが必要なのか、なぜ、データ中心アプローチでなければならないのかについて、データベースの意味と役割に絡めてご理解頂きます。
 データベースとは「複数の目的に共用される、相互に関連付いた冗長性の無いデータの集まり」と定義される概念的存在です。
 しかし、世に言うデータベースの大半はこの定義に外れ、単に製品としてのDBMSを使って実装していると言うだけの代物に過ぎません。
 例えば、特定のサブシステムで作ったデータベースは、定義の「共用される」に反する事になり、データ項目の重複(もちろん概念モデル上でですが)があれば「冗長性の無い」に反するので、何れもデータベースでは無いと言う事になります。
 コンサル現場で良く見せられるエンティティだけ並べ関連を描いてないER図も、「相互に関連」付いていないので、もちろんデータベースとは呼びません。
 これではデータベースの効果が出ません。
 え、「データベースの効果って?」と言う皆さんは、是非、このセミナーにご参加下さい、いや、参加しなければなりません。

  Who  データ中心思考のスキル

 最後はデータ中心アプローチの実践に必要なスキルのご紹介です。
 データ中心アプローチの実践とその維持・管理に必要となるスキル、環境、ツール、体制などをご紹介すると同時に、データ分析などの作業手順例などを解説しています。
 データ中心アプローチの中核スキルは、何と言ってもデータ分析/データモデリングですが、ビジネスを分析してビジネスの詳細をデータモデルで表現するには、個人的なスキル修得と合わせて、組織的に図面言語としてデータモデルを活用するための環境作りが必要となります。
 そりゃそうですよね。
 図面言語だとか言いながら、独り善がりで描いたのでは、単なる自己満足で終わり、その図面を更に解釈・解説してテキストベースの設計書などを作らなければならないとすると、元の黙阿弥どころか、データモデルを描く作業が、余計な作業に見えてしまいます。 
 普通にデータレイアウト用紙(今はエクセルやCASEツールでしょうか)に描けば良いものを、何でわざわざER図に描かなきゃならないんだと思っている方や、本気で単なるデータレイアウトに戻った皆さんは必見です。


  in othwe words

業務データの一元化 他の言い方をすると
 データ中心アプローチを一言で言うと、全てのデータを一元的に集約した上で、全てのデータ要求に一元的に対応するデータベースの構築と言う所でしょうか。
 しかしながら、一元化と言っても、その対象や範囲は多様です。
 部分的な付加システムや一部のサブシステムなどの狭い範囲でデータを一元管理するのは、ある程度システム開発に慣れた技術者であれば、難しい事では無いと思いますが、そこで部分的にいくら完璧な一元管理を実現したからと言って、そのシステムと既存の他システムとの間のデータ連携を考えれば、システム全体としては、不必要な肥大化と複雑化を進める結果になると言う事は、容易にご理解頂けると思います。

 つまり、現在一般化しつつある、機能中心のプログラムプロダクツ導入による「ソリューション」と言うものが、システム全体で見れば、保守作業の生産性を下げ、システム寿命を縮めてるのです。
 
 これは、機能中心のプログラムプロダクツ導入が悪い訳ではなく、それら導入の受け皿として、ビジネスで必要な記録の全てを一元的に管理する、いわゆる概念的な意味での「データベース」が作られていないことに問題があります。
 そして、その「データベース」の構築を中心にしたシステム開発の考え方を、データ中心アプローチと言います。

 このセミナーをお勧めします

 このセミナーは、特定の技法やツールに基づく説明ではありません。
 どなたにもデータ中心指向をご理解頂く最短コースですが、特に以下のような目的意識をお持ちの方にはお勧めです。
・情報システムの運営方針を決めかねている経営者の方
・情報システム(部門)の再生をご検討のマネージャーの方
・システムエンジニアとして、自己実現を目指されている方
・企画・業務部門で、ビジネス、業務改革に関心をお持ちの方
  <情報システムの経験、知識は不要です>
・データ中心アプローチを理解したい方⇒理解した上で行動しないと応用が利きません
・DOAでプロジェクトが失敗したと思い込んでいる方⇒50歳以上の管理者の中にかなりの割合で存在しますが、貴方は間違っていません。 ただ、その当時の非力なコンピュータと不出来なRDBMSが貴方の考えに着いて来られなかっただけで今のパワーと賢いRDBMSを持ってすれば話しは簡単です
・データモデルは作っているが何の役に立つのか分からない方⇒必要無いと切り捨てる前に


 このセミナーの費用は?

 
本セミナーの受講は無料です。

 
 分かったつもりでも、人に説明するとなると別の難しさがあります。
 受講料は掛りませんから、後で報告する相手や教える相手もみんな誘って申し込んで下さい。
 また、データ中心アプローチの実現を目指して調査・研究・実践を進める中で、課題になっている事や、疑問を感じている事などがあれば、セミナーの内容に関わりなく気軽にご質問下さい。 


 

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